精神科作業療法~自分らしい生活を目指して~
秦野病院では、入院及び通院されている患者様が、病院から地域へ移行し、地域内でより自分らしい生活作りをするためのリハビリテーションの一つとして、また、患者様が自立した生活を送るための支援の一つとして、精神科作業療法を実施しています。
このため、自立した日常生活での一般的な作業活動の中から優先的に必要と思われる活動を、作業療法士(OT)が選択し、患者様に提供しています。
当院の作業療法の特徴(よりよい結果を求めて)
参加されている患者様のご意見等を、出来るだけ活動内に取り入れています。作業活動の種類、量、レベル(易しい~難しい)については、患者様のご意見を基に設定しています。
退院後の生活においても実際に行うことができる作業活動を、入院中からあらかじめ種目に取り入れて実施することもあります。再発を予防するために、特に余暇活動について、入院中から作業療法活動に取り入れることにより、退院後もそのまま実行できるよう設定しています。また、身体の機能維持等を目的に健康体操の実施や紹介など、薬の副作用や生活上差し障りのある出来事に対応している作業活動を優先して実施しています。
実施している作業活動(プログラム)の一部
健康増進プログラム:健康体操、散歩、レクリエーション、など
患者様ご本人が退院後の生活に必要とする理想の体力を取り戻すことを目標に、患者様と体操の種類、活動量、レベルを話し合いながら進めています。また、高齢の患者様に対しては、転倒予防や誤嚥防止、身体機能の回復を目的とした運動も併せて実施しています。
参加者のご意見から
- 汗をかいて血行が良くなり、体がほぐれて温まる
- 足などの痛みがなくなり体が健康になる
脳トレーニング:パズル、ぬり絵、計算、など
余暇時間について、患者様ご自身で考えたり、スタッフと相談したりすることで、有効な過ごし方を見つけるための作業活動です。ストレスを軽減する方法を見つける時間として個別の患者様と各々活動内容をスタッフと相談しながら実施することもあります。
参加者のご意見から
- 刺し子や編み物などをして趣味の幅が広がる
- 頭を使うことが多くて、自分に良い刺激になる
- 寝ていることも悪くはないと思うが、楽しい時間を過ごすことで、一歩前進できたように感じる
カラオケ
カラオケは、歌うことで楽しい気分になるだけでなく、ストレスなどから体調を崩した時に、患者様自身で対処できる方法の一つで、再発予防の効果もあるため、入院中から経験された方が良いと思われる作業活動の一つです。
参加者のご意見から
- 好きな歌が歌えて嬉しい。楽しい気分になる
- 1人でいる時は気分が重いが、皆で歌ったり、聴いたりしていると、重い気分が忘れられる