第44回はたのグループ主催『こころの教室』を開催致しました!
日時:2019年11月30日(土) 13:00~15:00
会場:グランドホテル神奈中秦野9階 スカイバンケット
テーマ:『ココロと体を楽にしてストレスフリーな生活を』
はたのグループが地域貢献の一環として開催しております『こころの教室』では、心の健康をテーマに講演会を行い、地域の皆様にとって役立つ情報を提供しています。
今回は、脳を活性化する運動プログラム「ブレインジム」を提唱されている今道久惠先生をお招きしてストレスケアについて講演を行いました。
現在社会では、職場や家庭などで多少なりともストレスを抱えている人がほとんどです。ストレスフリーな人は、趣味や運動など自分に合った方法でストレスと上手に向き合い精神的に健康な状態を上手に作っています。
当日は、ストレスと上手に付き合っていくための方法を秦野病院院長 笠原友幸とブレインジムインストラクター 今道久恵先生にお話ししていただきました。
その時の様子をご紹介させていただきたいと思います。少しでも、皆様の「こころの笑顔」に繋がれば幸いです。
第1部 オープニングトーク
現代社会を見てみると、学歴社会、資本主義の軋轢などストレスに満ちていることがわかります。「ストレス社会」という言葉が当然のように使われるようになりました。他人と自分を比べてストレス感じたり、一般的には喜ばしいできごと、例えば、結婚や出産、就職などにもストレスを感じたりするケースもあります。
どんなことでも、受け取る人によってはストレスになりえます。また、ストレスがかかりすぎると精神的にも身体的にも悪影響を及ぼします。ストレスと上手く付き合っていくことが重要で、そのためには、まず「何がストレスなのか気がつく」ということが必要になります。
私がこれまで臨床をしていく中で、ストレスの要因を探る際の考え方の基本としているストレス要因モデルがあります。
「身体的健康の要因」とは、怪我や病気などのことを指します。「認知的要因」は、認知症、統合失調症、うつ病、などの認知にかかわる病気を指します。
「喪失体験」とは、何かを失った経験や、親しい方の別れを意味します。誰しも、何かを喪失した時、別れを経験した時、などには大きなストレスを感じます。
「葛藤要因」は、何かを選択しなければいけない時に、選びきれないような状況を指します。どっちかを取らなくてはいけないけど、どっちも大事であったり、どっちも選びたくないけど、選ばなくていけない、そう言った状況の事を言います。
「人生の意義の要因」については、自分にとって何が大事かわからない、自分の存在意義がわからない、人生の目的を見つけられないという状況のことを言います。
患者さんの中には、自分のストレスの正体が何なのか、あるいは、自分がストレスを感じていることさえ気が付いていない方もいます。診察の中では、まず、話を聞いて整理してストレスの正体を明らかにするという作業を行うこともあります。自分でストレスの正体を理解するための手伝いを行います。
なぜなら、ストレスと向き合っていくためには、まず、自分のストレスについて知ることは重要だからです。
第2部 ゲスト講演
ブレインジムについて
ブレインジムとは、ポールデニソン教育学博士が考案した、発達障害児向けに作られた学習メソッドで、スポーツ選手が準備運動に取り入れたことで、広く認知させるようになりました。その後各分野に活用が広がり、現在では、高齢者の転倒予防、メンタルケアなどにも応用されています。
姿勢を観察して自分のストレスの要因を把握する
ストレスがかかると姿勢が崩れたり、偏りが出たりします。立っている姿勢を見てみても、ストレスがかかっている状態だと、重心が左右のどちらかに寄ってしまったり、前後どちらかに寄ってしまうことがあります。
例えば、子供が、落ち着かない様子でうつ伏せになったりそっくり返るなどのしぐさをしたり、キョロキョロと辺りを気にしていたりする時には、なにかストレスを感じているのかな、と考えてみる。そんな風に、目に見える状態から鑑みて、相手の心理的状況を探ることもできます。
※実際に、参加者の皆様にも、ストレスにより、姿勢に影響が出ることを体験していただきました。
- 左右に体をゆすりながら、ストレス場面を想像してみる。
- 座ったり立ったりを繰り替えずながら、ストレス場面を想像してみる。
- 前後に体を揺らしながら、ストレス場面を想像してみる。
以上の3つの動作を皆さんでやっていただきましたが、ストレス場面を想像した際に、動きが鈍くなったり、体の揺れにズレが出来たりなどの変化が起こりました。
ストレスによる身体の影響を、体験的に学ぶことができました。
3つのエクササイズ
ブレインジムは、ストレス軽減の効果も期待できます。簡単な動作で、どこでもできる場所を取らないものなので、生活の中に簡単に取り入れることができます。
※3種類のエクササイズをご紹介いただきました。
- 1、『ダブルドゥードゥル』
両手で同時に、空中に落書きを行う運動です。ポイントは必ず両手を同時に動かすことです。川の流れを描いてみたり、指揮者のように3拍子や4拍子で手を動かしてみます。できる方は右手と左手の動きを変えてみるとより効果があります。 - 2、『ポジティブ・ポイント』
額の中央を指で押さえて、目を閉じます。この動作は、感情を落ち着かせたり、精神状態を安定させることができます。 - 3、『アウル』
右手で左肩の方をつかんで、左を向きます。その姿勢のまま深く息を吸って、息を吐きながら右を向きます。そして、また息を吸いながら左を向きます。それを繰り返します。今度は、逆に、左手で右肩をつかみます。右を向いて深く息を吸って、息を吐きながら左を向きます。そして、また息を吸いながら右を向きます。これを繰り返します。この運動は肩の筋肉をリラックスさせる効果があり、固まった体をほぐしてくれます。
秦野病院 納涼祭
秦野病院(はたのグループ)納涼祭を開催
~「心の笑顔」を皆様にお届けします~
去る9月1日(日)、多くの患者様、ご家族様、地域の皆様のご参加をいただき、秦野病院(はたのグループ)の納涼祭を賑やかに実施することができました。秦野病院(はたのグループ)のモットーである「心の笑顔を皆様にお届けする」というテーマのもと、患者様のみならず地域の皆様と共に作っていくイベントを目指して、毎年実施しております。
・開催日時:令和元年年9月1日(11時30分~15時30分)
・来場者:約970名
【納涼祭の趣旨にご賛同くださった関係機関・福祉団体等の皆様】
・ステージ参加:「相模原ダルク」 他4団体(個人)
・スペシャルゲスト:タレント「安田大サーカス」
・模擬店出店:社会福祉法人「秦野なでしこ会」他6団体
・協賛品提供:一般社団法人「秦野障害者地域生活支援機構」他7社(団体)